アナト
Anath
愛と戦争の女神

主神バール Baal の妹にして配偶者。
美しい少女であると考えられ、しばしば「処女 (the Virgin) 」と古文書に記されてきた。彼女はその若々しい活力と、戦闘における残忍さで名高い。狩の神でもある。
アナトの邸宅はウガール Ughar (ウガリット)ないしインバビ Inbab にあるとされている。

バールの竜神ヤム Yamm に対する勝利を祝い、アナトはバールの宮殿で宴をもうけた。客が着いてから、彼女はいったん自宅に戻って、紅とヘンナで自らを飾り、ドアを閉め、近郊の2つの町の住人を殺戮した。アナトはその住人の頭と手でベルトを作り、血の海を歩いてわたってきた。さらに立てこもる町の戦士たちをおびき寄せ、喜んで虐殺した。そして魔術で平和をもたらし、辺りを浄化した。

あるときバールは狩りに出たが、それをアナトが付けてきた。バールは彼女に気づき、愛しくなって、牛の姿に変じて彼女と愛し合った。アナトは野牛を生み、そのことをザフォン山にいるバールに伝えた。

これをエジプトのラムセス2世(治世 1279-13 BC)はこの女神を愛し、エジプトの神話体系にも取り入れた。
ギリシア人はこの女神をアルテミスと同一視した。

アナトは、エジプトでは、ライオンにまたがり、花を抱く裸体の女神として描かれ、さらに牝牛の姿をした天空の女神ハトホルの角を付けられた。


[象徴]
ライオン

[守護]
職業:兵士
対象:戦争、愛

[入信者]
必要条件:弓攻撃、聞き耳、追跡、雄弁
精霊魔術:破裂、加速、敵の検知、治癒、魅惑

[侍祭]
必要条件:司祭に準じる

[司祭]
必要条件:通常と同じ
一般神性魔術:すべて
特殊神性魔術:命中、無敵、盾

[寺院]
社では《命中》を教えている。
フェニキアおよびエジプトの諸都市には小寺院があり、とくにビブロス、ティルス、カルタゴ、あるいはテーベのような大都市には中寺院がある。
駐屯所には社がある。これは戦時には信徒の数によって寺院と同じ効果をもつことになる。

[友好カルト]
バール: