エルフの神話
Mythoes Aldriamorum
 
宇宙山(世界の創造)
はじめにかたちなく命なき大地、ガーがあった。それは大地の四隅を生んだ。ひとつにガータ、胸広き大地、ふたつには命の守り、大地の女帝、みっつめには闇の力を治める祖母なる魔女、よっつには始源の父性、大地の王。こうして世界が生まれた。
緑の時代(植物の創造)
すべての植物の女神アルドリアは、世界中で踊り、彼女の栄光ですべてを覆い、彼女の子供たちを地表に広めた。全世界が幸福に満ち溢れ、平和を求める気風のなかでひとつの国家にまとまっていた。このアルドリアとエルフたちが全世界を統べていた時代を緑の時代と呼ぶ。
アルドリアの末裔(古き種族の創造)
植物の女神アルドリアは彼女を助ける種族を育て、アルドリアミと呼んだ。また、海洋のすべての草木の母である海のアルドリア、マースドライアは定命の祖父と交わってマーソイたちの母となった。
ドワーフの敗北(初期の闘争)
植物の女神アルドリアは彼女を助ける種族を育て、アルドリアミと呼んだ。また、海洋のすべての草木の母である海のアルドリア、マースドライアは定命の祖父と交わってマーソイたちの母となった。
花の時代(黄金の時代)
アルドリアは新しい恋人を見つけ、彼女の王国中に初めて花が咲き乱れた。そしてアルドリアミの文明は頂点を極めた。新しい植物がたくさん生まれ、エンバイリ族が現われ始めた。
死の冬(嵐の時代)
エルフの文明は若い神々によって破壊され、世界は最初の冬へ突入した。太陽は堕ち、天空が地上の世界から退き、火山は冷え、暖炉の火は小さなおき火になってしまった。フラマルがゾラーク・ゾラーンに殺されて食べられてしまうと、アーナールダは彼女の子らに呼び掛けて植物とエルフを深い眠りにつかせ、その魂をアーナールダとともに死者の地に住まわせた。こうして混沌との戦いに先立って、世界の力は弱まってしまった。
守護者(生への闘い)
アルドリアミの郷のほとんどが眠りについていた間、大エルフ王に率いられた僅かばかりのヴロンカリたちは、眠れる身体と木々と森の種を守るために精力的に闘った。彼らは最後の光の神イェルマリオに助けられた。彼は傷つき、奪われ、あちこちへ追われても、生命の火花を絶やさずに暗黒の時代を生き続け、凍てつき葉の落ちた森の中をよろめきながら、彼の輝きはそれに縋るアルドリアミを暖めた。神々の闘いが世界を損ったとき、大地は冷酷な守護者、バービスター・ゴアを生み出した。彼女は彼女の母になされた誓いを破った者、大地の聖なる場所を汚した者を殺し尽した。
時の始まり(大いなる盟約)
カージャボールは神代にワクボスによって殺され、地獄へ落とされた。彼はそこで最後の砦に集まっていた神々の残軍に相対した。すべての神が「死の国」に集まり、混沌による最終的な滅亡を待つばかりとなったとき、すべての神は協力してアラクニー・ソラーラが混沌と戦うことを助けた。彼女はカージャボールを網で絡め取り、その脚で彼を包み込み、激しく組討ち、ついには彼を生きたまま貪り喰った。その結果エントロピーと存在の組合せが生じ、秩序ある宇宙を支配する時へと創り上げられた。アラクニー・ソラーラは神々の地界を糸に紡ぎ、それで全宇宙を繋ぎ止めた(大いなる盟約)。神々は古くからの仕事に戻ることができたが、時の降臨以前のように、制約に捕らわれず、思うが儘に行動することは出来なくなり、別の世界へと引き籠もっていった。時が始まるとフラマルも蘇り、世界中に喜びと収穫をもたらし、様々な花嫁との間にフラマルは全世界の数多い作物や植物の女神をもうけた。
最初の春(大いなる盟約)
数え切れぬ年月のあいだ見ることの無かった太陽が、東の地平線から昇った。そのときから新しい時代が始まったのだ。大エルフ王は春の女神ヴォーリアの到来によって報われた。彼女は光持ち帰りし者たちが到来し、地界に喜びが満ちる中で、アーナールダとイェルムの間に生まれたのだった。彼女は大エルフ王とともに春の祭りを踊り、長い間閉じていた花も再び花開かせ、世界に生命が戻した。
アルドリアの苦悩(曙の時代)
パマールテラでの内乱は種族を苦しめ、ヴロンカリの支配は挑戦に敗れて倒された。ほとんどすべての森が姿を変え、たくさんの森が永遠に滅ぼされた。
エルフの帝国(帝国の時代)
指導者エリノールは、エンバイリの王とドライアドの王朝を創立した。彼らは急速に拡張し、パマールテラのジャングルを統一した。
赤い月(最近の数世紀)
新しい女神が生まれた。赤い月は最初は若い娘に過ぎなかったが、次第に強い神性を獲得していった。混沌を平等なものと見なす福音を広めんと、彼女の持つ奇妙な力で世界に挑戦した。太陽暦1279年、赤い月はエリギアの森を破壊し、その17年後にはリーストの森を破壊して、そこに住まう者をドラストールへ追いやった。

Extremum Scriptum "Mythoes Aldriamorum"