混沌の神話
Mythoes Chaoum
 
宇宙山(世界の創造)
最初の物質は世界の中心で巨大な山の形になった。初めのことはこの山の中か上で起こった。
セッドとラグナクラーからの退化(古き種族の創造)
最初の神々はすべてが魔的な存在で力強かった。この力を保つために彼らは以後のすべての生き物から力を奪った。こうしてブルーが生まれた。
破滅の運命(黄金の時代)
神代においては、ワクボスはただの無礼な存在に過ぎなかった。というのも、古い世界はいずれにせよ破滅する運命であり、彼はみなの苦痛を悪化させたにすぎなかったからである。
狂気の計画(嵐の時代)
嵐の時代の最も暗い頃、すべての神が死ぬか戦っているかしていた頃、不浄の三神は魔術的な協力関係を形成して、妬みからの憎悪と卑劣な行いに走って狂気の計画を完成し、儀式を行って宇宙の境界を破り壊した。世界の構造にひびが入り、究極の破壊を意味する混沌の神々が虚無から這い上がってきたのである。彼らは全世界に広がり、ほとんどすべてのものを破壊し、潰し、汚染した。宇宙山は震え、雷鳴とともに消滅した。そして再び世界中が残酷なまでに清められた。宇宙山が消滅した後、吠え猛る虚空から這い出てきた混沌の神々が後に残された。
不浄の三柱は、生まれたばかりの混沌に悪の心を植え付けた。
混沌の侵攻(大暗黒)
幾億とも知れぬ存在がカージョールクの混沌の帝国に加わった。彼の名を口にし、彼について考えるだけで混沌の怪物へ変容し、カージョールークの奴隷となって群れに加わるのである。
変化の神ラーンステイが混沌の神々を倒すための方法を捜して旅をしていると、クラーシトにばったり出会った。貪欲な彼女は逃げようとするラーンステイにとびかかり、その皮膚を喰い破って血肉を食らった。また彼女は、ストーム・ブルと戦って、これを齧り、彼の持っていた対混沌の力の秘密を知った。こうしてクラーシトは法の神々に対抗する手段を身に付けた。
バゴッグは貪り喰った不運な父親との間に、無数の忌まわしい雑種の怪物を生み出した。この種族(スコーピオン・マン)は、今もこの世界を害している。
ポチャーンゴはすべての善きものを悪しきものへと帰る力を持っている。ポチャーンゴは外から腐敗させ、触れられた者はすべて変質を免れえない。常に広がり続け、弛まず動き続ける沼のように、それは古き世界をむかつくような乱れた癌の膿へと変えてっしまった。ポチャーンゴに触れられた部分は本体から離れ外に出ていく。そしてこれら癌に冒された部分の中には、いまだに自由に活動しているものもある。
疫病の流行(大暗黒)
ブルーはマリアを広く信仰するようになった。女神はその見返りに彼らに病気にかからない特殊な能力を与えた。彼らは女神を讃えるために世界中に病気を広めた。エルフや人間、ドワーフもまた病気を恐れ、マリアを讃えた。
時の始まり(大いなる盟約)
エントロピーの混沌神カージャボールは神代にワクボスによって殺され、地獄へ落とされた。彼はそこで最後の砦に集まっていた神々の残軍に相対した。
すべての神が死の国に集まり、混沌による最終的な滅亡を待つばかりとなったとき、アラクニー・ソラーラが混沌を貪り、エントロピーと戦うことを助けた。彼女はカージャボールを網で絡め取り、その脚で彼を包み込み、激しく組討ち、ついには彼を生きたまま貪り喰った。その結果エントロピーと存在の組合せが生じ、秩序ある宇宙を支配する時へと創り上げられた。
神々は古くからの仕事に戻ることができたが、時の降臨以前のように、制約に捕らわれず、思うが儘に行動することは出来なくなり、別の世界へと引き籠もっていった。
“裏切り者”グバージ(曙の時代)
光の軍勢は力を獲得し支配力を持った。神の導きにより、彼らは新しい完全なる神を創った。その名をグバージという。彼はすべての混乱を鎮め平和の支配を打ち立てた後、曙の時代に終焉をもたらし、ジェナーテラの文明を破壊した。彼は狡猾な手を用いて、ペローリアからセシュネラまでのすべてのカルトと人々を混沌で汚染した。グバージの邪悪な帝国の絶頂期にはヴァンパイアは大手を振って歩き、マリアの病の主は癒し手より重んじられ、街々の全民衆が混沌の諸相を受け入れた。しかしグバージは邪悪な西方の狂信者たちに狩られ、倒された。しかし今日でも、グバージの生まれ故郷であるドラストールには、忌まわしき怪物がはびこっている。
赤の女神の復活(最近の数世紀)
太陽暦1220年、ペローリアの都市トーランにおいて、当時失われていた古代の魔術を復元しようとする試みが行われ、その結果、一人の女児が誕生した。彼女は非常に才能に恵まれた女性として成長し、次第に神へと近づいていった。彼女はペローリアの人々に新たな癒しの教えを与え、自由と寛容を説いた。
赤の女神の復活によって、大いなる盟約の下、混沌が侵入しないかぎり永遠のまどろみについているはずの神々が目覚めた。このことは赤の女神が混沌に関係していることを意味する。
太陽暦1247年、赤の女神はグローランサの世界から天空に昇った。その際、彼女は周りの大地を持ち去ったために、後には巨大な穴が穿たれた。環状の岩壁に取り囲まれたこのクレーターは今でも残っているが、それを目にしたものは狂気に陥ると言われている。

Extremum Scriptum "Mythoes Chaoum"