Gerald Bosch, Trade in Genertela, 1994; Trading Cults & Groups - Lokarnos |
ロカーノウス |
Lokarnos |
http://www2u.biglobe.ne.jp/~BLUEMAGI/TradeinGlorantha.pdf |
ロカーノウスのカルトは主要な交易カルトの中ではもっとも古い。ロカーノウスは車輪、荷車、貨幣を発明し、商人と御者の守護神となっている。ロカーノウスのカルトは、太陽神殿の交易の神にふさわしく、非常に保守的である。ロカーノウス信者は経理システム、信用状、保険といった商業上の新しい手段を軽蔑している(1)。ロカーノウス信者は金輪貨以外の貨幣の使用を禁じられており、[銀貨や銅貨といった]補助貨幣を正貨として認めていない。彼らは時に第三者が認めるだけの重さと価値を持つ宝石を[貨幣として]用いる(2)。
太陽神殿は不変たる天上の位階の理念に沿って構成されている。この理念は太陽信仰が支配的な地域の社会構造にも反映されている。天象図のように各人はそれぞれ定まった社会的位置を占めており、その位置に応じた権利と義務を有している。この理念から言えば、ロカーノウスの商人は社会に奉仕する側に立っており、奉仕の代償に社会から保護を受ける立場にある。
クラロレラやダラ・ハッパといった太陽信仰が支配的な地域では、ロカーノウスの信者は互いにさまざまな商品交易の独占権を得ようと王の寵を競っている。ロカーノウスの商人はこうした商業上の保護に対して、[商業上の]納税を義務付けられている。彼らは太陽神殿の位階の中で、商業政策と公定価格を決定する立場にあると思われる(3)。
もちろんすべてのロカーノウスの商人がこの理念通り、というわけではない。